時間に寛大な沖縄


●11月30日から12月2日に、2001年日本平和大会が沖縄県名護市で開催され訪沖した。伊丹空港から超割(片道の通常料金28,500円がなんと10,000円)のチケットを片手に飛行機に乗り込む。格安なのはいいけれど、人件費が削減されているから実現する値段なんやろな、飛行機の整備は大丈夫かいな? などと複雑な思いを抱きながらガラ空きのシートに座る。機内の乗客率は6割といったところか!?

●平和大会では名護市で商売をされている年輩の女性の方からの訴えがあった。観光客もこの時期に多くやってくる修学旅行生も激減しているという。たしかに国際通りも人が少なかった。そうしたなか、沖縄県知事が小泉首相に経済対策を検討してほしいと直訴したらしい。さて、平和大会で訴えた彼女は、その前に悪の根源である米軍基地をどうにかしろと訴え、客席から大きな拍手と歓声が沸いた。はげしく同感。

●12月1日には、那覇で沖縄の旧知の仲間たちと泡盛をしこたま浴びた。しかし、18時集合の約束なのに皆なかなか集まってこない。聞くところによれば「沖縄時間」と呼ばれているとのこと。理由はいろいろあるそうだが、沖縄には電車が走っていないから、約束の時間に間に合わないのもやむなしとおっしゃる。時間にはきわめて寛大なのだ。大阪やったら5分の遅刻でギャーギャー言われるやろな。「お前のおごりやー!」とか…。始まりの時間がそんな門だから終わりの時間はなおさら寛容だ。結局朝の4時半まで泡盛に浸かる。おかげさんで1時間半の睡眠で名護に向かった。

●その沖縄にまもなくモノレールが完成する。どうせならモノレールも時刻表を守らずに、いい加減にゆったりと走ってくれたら愉しいのに…。

海老原寿哉(労働時間短縮研究所事務局長)


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